

冬のある夜、17歳のリュカは寄宿舎からアルプスの麓にある家に連れ戻される。父親が事故で急死したのだ。大きな悲しみと喪失感を抱えるリュカ。葬儀の後、はじめて訪れたパリで、兄の同居人で年上のアーティスト、リリオと出会う。優しいリリオにリュカは心惹かれるが、彼にはリュカに知られたくない秘密があった。そして、パリでの刺激的な日々が、リュカの心に新たな嵐を巻き起こす―。
Winter boy
オリジナル・サウンドトラック
音楽:半野喜弘
品番:RBCP-5786【輸入盤国内品番仕様】
価格:¥2,750(税込)
輸入・販売元:ランブリング・レコーズ
http://www.rambling.ne.jp/catalog/winterboy/
12月9日(土)12:45 上映終了後 @シネスイッチ銀座
※チケット発売は下記になります。
オンライン:12月7日0時(=12月6日24時)より
⇒ https://cineswitch.com/
劇場窓口:12月7日 劇場OPEN時より
【ゲスト】藤野智哉さん(精神科医)
【MC】奥浜レイラさん(映画・音楽パーソナリティ)
日本テレビ「世界一受けたい授業」やフジテレビ「バイキング」などの出演で知られる、精神科医の藤野智哉さんをゲストに、映画・音楽パーソナリティ、ライターとして活躍中の奥浜レイラさんをMCにお迎えし公開記念のトークイベントを開催します。17歳の少年リュカの思春期の葛藤や、愛する人の死に直面したとき、その悲しみをどのように受けいれていけばいいのか―。「生きる」ことを見出していく少年の旅について語っていただきます。
※上映時間122分、トーク25分程度
※体調不良、発熱等がある場合は、ご参加をご遠慮ください。
※イベント内容や登壇ゲストは予告なく変更・中止になる場合があります。
鑑賞料金のご返金等の対応はできませんのでご了承ください。
冬のある夜、17歳のリュカは父親が事故で急死し、深い悲しみと喪失感を抱える。葬儀の後、はじめて訪れたパリで、年上の青年リリオと出会う。リュカは彼に心惹かれるが、リリオにはリュカに知られたくない秘密があった…。父の死によって世界が崩壊した少年が、深い喪失感と混乱、残酷な運命への怒り、未来への不安を抱えながらも、再び前を向くまでを淡く優しい映像美で描く。
「カイエ・デュ・シネマ」に映画評を寄稿し、その後映画監督となり、舞台の演出なども手掛ける多才なクリストフ・オノレ。自身のセクシャリティやパーソナリティを強い信念のもと真正面から表現し、観る者に勇気を与え続けている。本作はオノレの少年時代を描いた自伝的な物語。愛する者の死に直面したとき、その苦しみをどう乗り越えていけばいいのか――どんな絶望の底にも差し込む希望の陽に、優しく心身を温められる感動作。
主人公リュカ役を演じた新星ポール・キルシェは、“新たなスター誕生”とメディアからも絶賛され、第70回サン・セバスティアン国際映画祭主演俳優賞を受賞。名匠クシシュトフ・キェシロフスキ監督の『トリコロール/赤の愛』で鮮烈な輝きを放ったイレーヌ・ジャコブを母に持つ。リュカの母親役には『トリコロール/青の愛』『真実』などの名優ジュリエット・ビノシュ。息子を支える母親を熱演した。
冬のある夜、17歳のリュカは寄宿舎からアルプスの麓にある家に連れ戻される。父親が事故で急死したのだ。大きな悲しみと喪失感を抱えるリュカ。葬儀の後、はじめて訪れたパリで、兄の同居人で年上のアーティスト、リリオと出会う。優しいリリオにリュカは心惹かれるが、彼にはリュカに知られたくない秘密があった。そして、パリでの刺激的な日々が、リュカの心に新たな嵐を巻き起こす―。
自分とまったく同じ感情を誰かと分かち合えることはないという孤独に凍え、ふと共にある音楽はさりげない人生のよすがだと実感し、心が暖まる。
ときどきティーンの自分を振り返る。未熟なままで厳しい社会と向き合わざるを得なくなったときの、自分自身の衝動の得体の知れなさ、危うさを思い出し未だにギュッと目をつぶってしまう。主人公リュカは私ではない。同じ経験をしたわけでもない。けれど、ここにある痛みを確実に知っている。古傷を誰かと見せ合ったような親密さに、包まれるようなあたたかさを感じた。
派手な話ではない。しかしこんなにも共に生きたと思える映画はない。
行き場のない、彷徨う魂と共に、パリを徘徊した。
まっさらなキャンバスを塗りつぶしては彩りまた塗りつぶしを繰り返した少年時代を、この映画が思い出させてくれた。
希望はどこでもいつからでも得ることも失うこともできるもの、自分ならどうするか考えながら見て欲しい物語。
セクシュアリティにまつわる苦悩と受容。
絶望と希望の間にいたリュカ世代の監督に思いを馳せる。
愛情深くも残酷な兄を完璧に演じたヴァンサン・ラコスト、
夫を亡くした妻の懊悩を崇高ににじませたジュリエット・ビノシュ、
そして新星ポール・キルシェ、この強烈な感情の震えの体感を!
映画のあらゆる表現の可能性がひしめき、鮮やかでみごとな大輪の花火を思わせる傑作!
思春期の複雑な胸の内を繊細にとらえた
クリストフ・オノレの美しく自伝的な映画!
テーマにあった没入感のある雰囲気で観客を引き込み、
とてもパーソナルでありながら感動的で、感情豊かな素晴らしい映画だ。
超新星ポール・キルシェの存在が際立つ。
みごとに構成された傑作!
苦難の時代、「生きる」ことへの旅を描く美しい青春映画
家族、死、セクシュアリティ、
そして再生というオノレ好みのテーマを扱いながら、その最高傑作となった!
ポール・キルシェの美しい演技に魅了される。まさに、スターが誕生した瞬間だ。
悲しみ、自己発見、十代の怒りを描いた感動的でありながら鋭いこの物語は、
ヨーロッパのアートシネマを愛する若者は特に気に入るだろう。
タイトルから冬を感じさせるが、あたたかく、優しい。
希望と再生の可能性、そして人生が良い方向へと進む転換を描いた良作だ。